きみがきみらしくあるように

なんか使い方あんまよくわかんないんだけどさ〜

暑くなってくると特に


せっかくこの場所を作ったから
ずっと心にあったことを書こうと思う


どうせ誰も読んでないから
ちょっと文字にして整理したかった
クラウドに投げて軽くなるように
そしていつまでも忘れないように





2018年の夏に、友人が殺された

もともとは姉の友人だったから
いつから友達だったのか覚えてない
小学校2年にはすでに友達だった
放課後、校庭で鬼ごっことかよくしてた

中学も一緒だった
私と姉が入ってた部活にも途中から入ってきた

笑顔がかわいくて、明るくて
ちょっとヤンチャで人懐っこい性格だった

姉とはたま〜に喧嘩してたけど
私にはすごく優しくしてくれてた
友達の妹としてではなく、友達として

この件を知ったのはアメリカにいる時だった
大学2回生の夏休み、短期留学の最中だった

日本のニュースはあまり耳に入ってなくて
LINEの右のとこにある、
エンタメとかごちゃまぜのあそこでうっすら見た

名字も名前も共によくある感じだから
一緒の名前だなと思って開くことはしなかった

その後別件で電話した父から
「〇〇ちゃん、亡くなった。殺された。」
と聞いた


電話を切った後、検索したら写真が出てきて
あのニュースがあの子のことだと知った

ちょっと特殊であんまりな状態だと思った

私がなかなか戻らないから
友達と引率の先生が様子を見に来て
泣いてる私を見てびっくりしてた
のを見てなぜか冷静に
あ、びっくりされてる、と思った

次の日、朝洗面所で歯を磨いてるとき
あの子に新しい朝が来ないことを思い、
膝から力が抜けた
床に座り込んで昨日よりも泣いた

その後は進展がないか気になって
検索を頻繁にしてた

でも「かわいいのになんたら」とか
「若いのにうんたら」とか言って
野次馬に写真とかSNSのアカウントを拡散されて
悲しくて一旦離れた

なかなか犯人は捕まらなくてジリジリした
結局その翌月に捕まったけど動機がわからなくて
ずっとモヤモヤしていた

判決が下されたのは結局その次の年の冬だった

その頃にはもう世間の興味は失われて
テレビではやってなかったと思う


殺人罪は認められなくて遺棄罪だけだった

2人いたけど、片方は執行猶予がついた
社会生活を送れるということ

もう片方は7年
短いと思った、今も思ってる
私があの子と友達でいた期間と同じくらいか、
それよりちょっと短いくらい

人を1人殺してそれくらい

人のこの先何十年を奪ってそれくらい

あの子が関わってきたすべての人間の心に
大きな傷を残してそれくらい

未だに時たま思い出して
ひどいときは一日中泣いてしまって
起き上がれなくなる

多分この先も納得がいく日は来ないと思う

私は年に何回かこのことを思い出す
暑くなってくると特に増える

変化はないかなとその度に検索するけど
なにも変わらない
ギャルだのなんだのと拡散された写真が
検索結果の一番上に出てくるのも変わらない

事件当時、私は日本にいなかったから
知らないけど、どうせワイドショーなんかで
センセーショナルに取り上げられただろうと思う

あれ、ほんとに何の役にも立たないよね

あの子が昔、今はなきガールズバンド
「ねごと」が好きで、
赤いエレキギターを買ってもらったと
とても嬉しそうにしていたことを
何人が知っているだろうか

かく言う私も、中学を卒業してからのことは
あんまり知らなくて
高校がどこだかふわっと聞いたくらいで
それももうしっかりとは覚えてない

私が通ってた大学の所在地と同じ都道府県に
住んでいた事すらニュースで知ったんだから
大差ないのかもしれない

それでもわたしはふと彼女のことを思い出す
暑くなってくると特に