きみがきみらしくあるように

なんか使い方あんまよくわかんないんだけどさ〜

恋せぬふたりと解らぬひとり





恋せぬふたりを観て
長年思っていた色んな気持ちが
掬われたような感覚がした



わたしは基本的に人を好きにならない
基本的にというのは過去に1人だけ
好きだと思ったことがあるから


でもなんで好きだと思ったのか
好きってどんな気持ちだったのか
もうわからなくなってしまった

その人以外は全く好きになった経験がない



ベースとして人にあまり興味がないから
なのかもしれない


そこらへんの人と普通に仲良くできるけど
聞きたいことも話したいことも特にないし
親しい友達にも返信はあんまり返さないし
(これは直したい)

ごくたまにすごく興味を惹かれる人がいるけど
推しポジションになる



恋愛的な文脈での「好き」ってなんですか
ドキドキするんですか

ただ推しの顔がいいだけで
私もドキドキしてるんだけどな
どうやら違うらしい



独り占めしたいって思うのが「好き」ですか
現実的ではないのにそう思えるのって
すごいですね



付き合いたいって思うのが「好き」ですか
そもそも付き合うってなにするんですか?
友達でもよくないですか?



こんな感じでほんとうに恋愛がわからなくて
恋せぬふたりで主人公が言われていた
「あなたも運命の人に出会ったらわかる」
って言葉に何気なく傷つく


だってわからないから

いつわかるか わからないから


それって息苦しくて先が見えないマラソンみたい



傷心中の友達と距離が縮まって
また恋人ができたら距離が離れて

そんな波も感じてきた

こっちのペースを悪気もなく乱すくせに
都合が良くなったらポイなんだから



わたしは元々人間に興味がなかった訳ではなく
多分この波から自分を守るために
興味を捨ててきたのかもしれない

そうしたら悪循環で
恋愛のことがますますわからない、
のかもしれない

と今、ふと思った



人を好きにならないというマイノリティは
恋愛トークを仲良くなる記号として
用いる社会において、結構つらい



女の子同士で集まったら
イケメン捕まえたい〜
って話題になって

私は笑顔で黙ることしかできない



彼氏いたことないですって言うと
信じてもらえなかったり

理想高すぎるんじゃない?
って言われたり



こういうのに違和感を覚えていたり
理解できないことに苦しんだりしているのが
自分だけじゃないことを実感できて


「恋愛するのが当然」がはびこる世の中で
そういう自分が居てもいいんだと思えて

とても安心した


そうだね、たった今になってわかったけど
あの涙は安心の涙だったんだね


わたしだけじゃなかった



でも不思議なことに
少女漫画とか小説を読んでキュンキュンはする



だからもっと解らなくて
やっぱりひとりぼっちの感覚